2011年9月29日木曜日

JG18日目「アメリカン・エキスプレス・リーダーシップ・アカデミー」

9/23~25に僕が参加した、ETIC.の研修の正式名称は「アメリカン・エキスプレス・リーダシップ・アカデミー」
そう、カード会社として有名なアメックスと、ETIC. の共催、そして全体監修はMOVIDA JAPAN 株式会社代表取締役の孫泰蔵さんという、贅沢なラインナップ。
(お誘い頂きましたETIC.の野田カオリさん、またその機会をくださったマドレボニータの吉岡マコさん、ありがとうございます)

僕自身は(まだあまり正式には公開出来ないのですが)近いうちにとあるNPOの経営に参画するということで、スタートアップ社会起業家や学生団体リーダーに混じって参加させてもらいました。





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■改めて

3日間がっつりの泊まり込み研修を終えて、改めて配布された資料を見返すと、一番始めの【ごあいさつ】という箇所には、プログラムの主な目的として以下のようなことが書いてあります。

1.ビジョン、振り返り
自らのビジョンを社会の中で再定義し現状の自分/組織とのギャップを再確認する。
2.モデリング
様々な実践者、理論をもとに、自らが目指すリーダーシップスタイルをイメージし、目指すべき方向性を定める。
3.ロードマップ
目指すべきリーダー像に対する現状のギャップをあぶり出し、リーダーシップを発揮している状態をKPI化し行動計画を定義する。

事前の課題としても「ビジョンシートの提出」を頂いていたのですが、今回の研修終了後に求められていたものは
【  自分の、自分の団体の「ビジョン」を明確にし・人に伝え共感を得られる形にし・その実現のための手段を確認する 】
事だったと思います。もちろん、完成版としてではなく今後常にアップデートしていくための基盤/姿勢づくりとして。



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■気付き

最終日には参加者全員でそれぞれのプレゼンを行う という前提のもと、インプットの講義とアウトプットのワーク等は続いていったのですが、その中での気づき。
(以下のスライドは自分のプレゼンから一部抜粋)



◎他の参加者からのフィードバックで気付いた事は、自分の団体は中間支援(基盤整備)のため、ビジョンや目標達成値を自団体+NPOセクター全体で切り分けて、それぞれにアウトプット/アウトカムの区別を明確にしておかないと、相手の実感まで落とし込めないということ。
(それをやると結果どうなるの?という状態)

◎次に、メンターになって頂いたSVP東京代表・岡本拓也さんからの問いかけ、ご指摘での気づきは、自分が重要だと思っていること=相手が重要だと思うこと ではない という、ある意味当たり前なこと。
最終日のプレゼンは4分/5スライド以内という非常にタイトなもの。その前提条件の中で自分が最初に削った要素が、実は最もイノベーティブで社会に発信すべき価値であったということにショックを受けました。
その後、一旦プレゼンを解体し、完全徹夜で作り直したのですが。。。

◎最終的に、プレゼン本番で、かものはしプロジェクトの村田さやかさん始め、他の皆さんの優れた発表とスライドの創り方から気付かされたのは「個人ストーリー」の必要性。
自分が立ち上げのNPOではないとは言え、やっぱりそこへの意識ってきっともっと擦り合わせて語れたはずで。「なぜ、あなたがそれをやらなければならないか?」という問いに答えられていなかったように思います。



◎総じて、最も悔しかったのは、それぞれの気づきが決して「今回初めてのものではなかった」ということ。
客観的な視点の必要性はもちろんのこと、マイストーリーが必要だということは、慶應SFC井上研究室の「マイプロ」を見させてもらって、自分でも実践した経験があるにも関わらず、団体のプレゼンを作成するとなると結構、頭が説明的に切り替わってしまうことに後から気付きました。
まだまだ、それぞれの学びが一つのアウトプットを形作る為に繋がっていないなと反省。

◎KPI(Key Performance Indicators=重要業績評価指数)に関しては、孫さんからも「そこがもう一歩足りない」とご指摘を頂きましたが、これまであまり実践的に触れてこれなかった領域なので、岡本さんの「KPIは目標そのものとは少し違って、その目標を達成するためのキーとなる行動にブレイクダウンし設定すると良い」という言葉を意識して、今後活用出来ればと思います。


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■リーダー?

僕は大学の時、社会学的な「組織運営」をテーマに、リーダーシップ含め色々と勉強していたことがあるのですが、特に今、自分がリーダーとか、社会起業家になりたいとは思っていません。
ただ、今よりも良い社会に向かって進もうとするなら、まず自らが変わり実践していくこと、そしてその変化のプロセスに少しでも多くの人が参画できるような、「デザイン」を考える必要・責任はあるかなと思っています。

研修の2日目にこれまた著名なHRインスティテュート・代表取締役の野口吉昭さんが語ったように、リーダーシップは時代によって変化し、最近ではファシリテーター型のリーダーシップが求められているように感じます。
もはや Lead=導く という単語自体が、整合性を持たなくなってしまっているのかもしれません。

今回ETIC.と共催であるアメリカン・エキスプレスさんの講義でも「社員全てがリーダーシップを発揮出来るように」であるという理念のもと、優れたリーダーの研究から抽出された行動特性を分析/類型化し、社内のある種バイブルとして共通用語を作っていっているとのこと。
ここではそこで紹介されたごく一部分しか転載しませんが、非常に具体的な定義や高パフォーマンスの事例についてもかなり具体的に示されているので、改めて見直すつもりです。

*行動特性(コンピテンシー)
リーダーシップにより成果を生み出す行動を4つのカテゴリーに分類。そして4つのカテゴリーを更に具体化し①~⑧に細分化、定義。
・ Create Our Future(未来を創造する)
①戦略性…広い視野をもって戦略を計画や目標に明確に結びつける。 
②創造力…現状を打破して、革新を推進する準備ができている。
・ Inspire Our People(社員を鼓舞する)
③関係構築力…目標を達成するために、チーム内およびチーム間で労力/リソースを調整する。 
④コミュニケーション能力…率直に、その場で建設的な意見を言う。人の話を良く聞き、協力的である。 
⑤人材育成能力…権限委譲と能力開発を通じて、目標を達成するよう動機付けられ奨励される、コミットメントの高い職場環境を作る。
・ Excite Our Customers(顧客を感動させる)
⑥顧客尊重…前もって顧客のニーズを予測して、具体的な要求を見極める。卓越した価値を確実に提供する。
・ Deliver on the Promise(約束を果たす)
⑦実行力…計画を前もって立てて、プロジェクトを推進するために行動を起こす。状況の変化に対応するために行動を修正する。 
⑧誠実さ、成熟度…自分自身の長所と短所を理解していて、自己啓発に取り組む。頼りになり、親近感があり、率直で、正直である。


最後に、ドラッカーの言葉を引用。
「リーダーシップは資質ではなく仕事である」
これ、すごくステキな考え方ですよね。 

あの場にいたメンバーが決して「選ばれた人間」ではなく、「気付いた一個人」だと思って、「みんながヒーロー」な未来へ、僕は進んでいきたいと思います。

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もっと深く学びたい、という方はネット上に関連リンク見つけましたのでぜひ。
http://diamond.jp/articles/-/1906
http://allabout.co.jp/gm/gc/377805/
http://www.nrf.com/Attachments.asp?id=20443 (PPT)

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