2011年9月22日木曜日

JG15日目「一流の思考法」

昨日は夜行バスの中真っ暗だったので、
電子書籍を読んでiPhoneのメモで書くということにしました

この本の著者・森本氏はシアトルマリナーズの専属トレーナーであり、2009年のWBCでは日本代表チームのトレーナーも務めています。

日本人では野球にあまり興味が無い人でさえ知らないことはない、超一流のスポーツ選手であるイチローを一番側で支え、身体づくりに貢献してきた経験から書かれたこの本。
何かの分野で一流であるということは、また一流になろうとすることはどういうことかを、具体的に読みときました。



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1.失敗とプロセス

元々陸上の選手であった森本氏が、初めて野球に触れた時の感想に「失敗に寛容なスポーツなんだな」というものがあったという。
陸上が、走るタイムや跳んだ距離など基本的に一発勝負の白か黒なのに対して、野球はいくら極めても毎回ホームランやヒットを打てる訳ではない。そもそも人間である以上無理な話だ。

通常、どんな名打者でも打率は三割そこそこである、逆にいえば10回中7回は失敗ということになる。
しかし、一流の選手はこの「打てなかった」ものを失敗とは捉えないという。

イチローはどんなにヒットを量産し大記録を打ち立てても、自分のフォームやプレーに納得がいかない時があるという。
逆に、ボテボテのゴロでアウトになった時に、自分の中で探し求めていたコツをつかんだとして、興奮していたこともあるそうだ。

一流は、その場の結果に一喜一憂しない。希望通りの結果が出ない時に感情的になるのではなく、冷静に分析し修正をかけ次につなげていく。
その時、それは失敗ではなく、より良くなっていくためのプロセスなのだ。
変化成長し続けるプロセス主義には自然と結果がついてくる。周囲の評価ばかり気にする結果主義は、逆にマイナスのスパイラルにはまりかねない。

 
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2.無意識の力

では、失敗を常に成長の糧にしていくには、また失敗を減らしていくにはどうしたら良いか。
森本氏はそこに「無意識」の重要性を説く。

私たちが日々当たり前のように行う、例えば歯磨き、例えば通勤の道のり、そこに失敗はあるだろうか。よっぽどのトラブルが無い限りあり得ないし、またその判断基準もないだろう。

ただ、もし歯医者に行ったその場で先生の前で磨いてくださいと言われたり、出張で全く違う場所に行けと指示がでたら、いつもと異なる状況に対して焦って疲れたり、失敗する可能性が出てくるかもしれない。

本番で力を発揮するのに必要なのは、日常の延長線上として無意識に自然に行動できる準備をしておくことだ。
イチローは自分の身体のメンテナンスのため、ストレッチには他の選手より2~3時間多くの時間をかけるという。下準備あれこその怪我の無い好成績だと言える。

自分に必要な準備を自分で見つけ、時間をかける。それは特にチームであればこそ、短所の補完ではなく長所を徹底的に伸ばすことの方が良いと森本氏は語る。


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3.4つの型づくり

無意識に行動できるようにするためには、自分なりの「型」を見つけることが重要だという。

●一日の型
イチローは常にベストな自分を維持するため、毎日の行動はほぼ同じ時間に同じことをし、ルーティーン化しているという。
食事の内容や、通る道すら固定しているというから驚きだ。

●仕事モードに入る型
準備から本番に移行する際、野球選手ならいわゆるアップやストレッチを行うことで徐々に身体や頭を戦闘モードに移行する。
ビジネスマンも、仕事を始める状態にするために朝のシャワーやランニング、コーヒーなどスイッチを決めておくことが生理学的にも精神的にも非常に効果的だという。
アメリカのジムやコーヒーショップが早朝から開いているのはこのためだという。

●プライベートになれる型
同時に、忙しい日々の中で興奮状態から意識を戻し、リラックスしてすぐに休息に入れることも重要だという。
本書の中では、腹式呼吸や半身浴などを例にあげている。

●つまづいた時に立ち直る型
どんなに日常をルーティーン化していても、想定外のトラブルや変更が避けられないことがある。しかし、型を持っていればそれに対して調整・修正をかけていく対応力を持つことが出来る。
イチローがメジャーリーグに行ってバッティングのタイミングを変更するのに3日しかかからなかったように、また、日常に当てはめるなら、料理のレシピがあれば少し甘く、濃いめに、などのオーダーに対応できることと同じだ。


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4.道に生きる

一流の仕事をして、成果を出すために最も必要なことは何か。森本氏が多くのプロ選手と関わり出した結論は「道」を見つけ「道」に生きることだった。

一度はトレーナーとしての道を絶たれ、営業マンとして働いてから復帰した経験からは、志を抱きながら、今できる最善を尽くす姿勢と強い意思を感じさせる。

道は他の誰かに決められるものではない。自分が設定し、自分で評価し、日々を歩いていくものだ。
一流に「失敗」という概念が無いのと同じように、ライバルや、メディアの評価に一喜一憂しない。過去の栄光に縛られず、しかし昨日の自分と今日を比較してより良くなろうとし、未来に向かい続ける先に道はある。

また同時に、道は自分だけのエゴを追っても定まらない。チームとしての役割を考え、自分が果たすべき使命を考える。1番バッターにはヒットが、4番バッターにはホームランが求められる様に。

最終的にこの本は、道を目指す、成果を出す、そのための準備をするのに最も必要なことはバランスの取れた身体づくりであるという、トレーナーらしい結論で締められている。
それはスポーツ選手だけではなく全てのビジネスマンにおいても、時間の管理、体調管理、姿勢や食事睡眠、これらがパフォーマンスの大きな部分を占めるのだという。

このためのより具体的なストレッチ、呼吸法などは本書に記載されてあるので、ご興味あればぜひ一読頂きたい。
 
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