2011年9月27日火曜日

JG17日目「困難を乗り越えるリーダーシップ」

ETIC.リーダーシップ研修、学びシェアシリーズ第二弾は、民間から「新しい公共円卓会議」の委員もなさっていた小城武彦氏。
個人的には、今回のプログラムの中で(ワークやシェアを除いたインプット側のセミナーでは)一番刺激を受けた内容でした。

東大法学部卒業後13年務めた旧通産省を飛び出し、初期のカルチュア・コンビニエンス・クラブ(TUTAYAの会社ですね)、そして産業再生機構へ。
カネボウの劇的な事業再建から丸善の代表取締役を経て、出版業界全体の危機を乗り越えるべく丸善CHIホールディングスで、今も困難の真正面で奮闘を続ける氏の生き様に、深い感銘と学びを得ました。

「丸善CHIホールディングス」


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◆2つの大きな問い
「なぜ、貴重な人生を今の仕事に使っている?」
「その仕事は自分の成長のためになっている?」

◆同質性の高い日本組織はムラ化しやすい
・ベンチャー企業はリソースが少ないため、人材の稼働率が常に120%。2~3年で急速に人が成長する。通常の組織では7~8割程度の力。
・なんとなく、白黒付けずなあなあになり「激しい議論は大人げない」とされる。これに対し本当に良い組織の会議は、前後でメンバーが変化する
・組織風土が甘い。マネージャーの考課がぬるく、フリーライダーを黙認している。その結果、個々人の自己評価は高いが業績不振という状態に。
・第三者的視点に立つ評論家が増殖、何か不都合があるとすぐに人のせいにする。
・顧客の都合<上司の都合になっており、マネージャー=偉いと勘違い。仕事を部下に丸投げし、管理職のスケジュールがスカスカに。
・人材は使命を忘却し、人間関係を優先するようになっている。
・なぜその仕事をしている?/自分は成長している?に答えられない社員。大企業ほど機能別で社会との接点が視野に入らず、会社のロイヤリティーが部門の周辺・同僚になってしまう(うちの会社=少人数)日常業務を通じた貢献感の欠如が根本的な原因。
・魔の3文字は「どうせ」減点主義の人事制度+新入社員の問題意識封殺
・欧米は「罪の文化」唯一絶対の存在をモラルとするなのに対して、日本は「恥の文化」他人の目が判断基準。逆に言えば、周りがやっていればOKになってしまう。
・日本文化において「今、ここ」に集約する世界観がある。「過去は水に流す」「明日は明日の風が吹く」

◆経営者として
1)人間観=正直で透明な組織運営、会社を離れて一人の人間としてOKか?
2)企業観=経営理念、社会に存在する理由。利益はあくまで手段
3)ステークホルダー観=従業員※>顧客>株主 ※但し全員ではない
4)トップの専管事項への注力=経営理念の浸透活動と、痛みを伴う施策
5)合理と情理の止揚=株主は合理とグローバル/組織は情理とローカル

◆個人として
1)ミッション=使命は命を使う事、日本人を元気にしたい
2)日本人アイデンティティ=知の巨人、本から学ぶ
3)成長=1年前の自分、10年前の自分と比べる(外部調達不可な右脳能力の開発を優先)
a.先輩から学ぶ
b.人間関係から逃げない
c.苦手なタイプと付き合う 
d.相手の知らない裸の自分をさらす
e.相手の靴を履く=相手の体温を感じる意識
4)リスクを取る=先人達のおかげで、失敗しても死ぬ事はない日本社会
5)自省を怠らない=はじめの大きな2つの大きな問いを常に自分にも

◆ユダヤ人の最後の問い
(死ぬ前に、自分の人生の行いや決断を振り返った時)
「お前はお前であったか。」


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もっと深く学びたい、という方はネット上の音声インタビュー見つけましたのでぜひ。
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