2011年9月30日金曜日

JG19日目「この世で一番大事な『カネ』の話」

ずっと読みたかったこの本、師匠の一人に頂きました。
ていうか「よりみちパンセ!」シリーズの理論社潰れてたんですね。。新装版のこの本を手に取って初めて知りました、帯に書かれているマンガでネタにされているのが、さすがサイバラさんといった感じ。

(僕は結構昔、アジアでしちゃかちゃやってた時の"サイバラリエコ"の印象が強くて、なかなか最近の暖かい系の映画や本に手を出せずにいるのですが)

エッセイとしての本だと、内容が比較的自分に引き寄せた形になってしまうのはご容赦を。



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第1章 
どん底で息をし、どん底で眠っていた。「カネ」がないって、つまりはそういうことだった。

まず印象的なのは、西原氏の2つの故郷の対比だ。
幼い頃を過ごした港町はのどかで「人って気候がよくて食べる物に困らなければ、お金なんかそんなになくたってカリカリしないで暮らしていけるものなのよ」と語る一方、その後母親の再婚で引っ越した工業団地の街は「何か理由があって怒っているというよりは、いっぱいいっぱいの生活のしんどさがお母さんたちを常にイライラさせていた」と表現している。

彼女の地元は窓が割れ、すっぱい臭いが立ちこめる、歩けば床がベタベタする、きちんと風呂にも入れない浮浪者のような子ども達が走り回りる、そんな「戦場のような世界」
戦後の焼け野原ではない、さながら発展途上国。
暴力、窃盗、シンナー、乱交、「貧困」と「さびしさ」から抜け出す事の出来ない連鎖。そして父親の自殺。

「やれば出来る」なんて、カッコ良くて無責任な言葉を軽々しく投げつける大人たちに、マイナスの世界の住人は何を問うのだろう。


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第2章
自分で「カネ」を稼ぐということは、自由を手に入れるということだった。


西原氏は高校3年の時に友人と飲酒をし、退学しろと詰め寄られた際に裁判を起こしている。正直、「飲酒程度で退学?」と思う人も少なくないだろう。
なぜ、そこまで特に素行が悪かった訳でもない彼女に対し、高校側がそこまでの判断をしたかは分からないが、彼女は徹底的に戦った、裏切る教師達に「生活がかかった大人の現実と汚さ」を見ながら。

父親の自殺後、家中の資産をかき集めて出来た140万円のうち100万を母親から渡され、背水の陣で上京した西原氏は、予備校での絵の成績は最低、つまり「ヘタ」だったという。

自分の実力と理想との差を、客観的に計る力を身につけた彼女の答えは以下のようなものだった。
「そもそも、私の目標は『トップになること』じゃないし、そんなものハナからなれるわけがない。じゃあ、これだけは譲れない、いちばん大切な目標は何か。『この東京で、絵を描いて食べていくこと。」
「自分の得意なものと、自分の限界点を知ること。『それなら、ここで勝負だ』って、やりたいこと、やれることの着地点を探すこと」
「最下位の人間には、最下位の戦い方がある!」

そして彼女は予備校時代から営業に周り、イラストカットの仕事を取るようになる。現場で必要だったのは、単に絵のうまさではなく、トークだけでもなく、相手が面白がる、必要とする事を敏感に感じ取り、喜んでもらうこと。
それが「『才能』って人から教えられるもの」という言葉に集約されている気がする。


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第3章
ギャンブル、為替、そして借金。「カネ」を失う事で見えてくるもの。

『まあじゃんほうろうき』というマンガがある。最近の映画化ヒットものを除けば、西原氏の著書の中でも結構有名な方だと思う。
当初は仕事として始まった麻雀も、10年でマイナス5000万円。ギャンブル中毒で死んだ父親がありながら、同じ道を歩んだ彼女を「愚か」と片付けてしまうのは簡単だろうか。

最終的に、そこまで堕ちていかなかった理由はここで「良き師匠」がいたからだとする。それは「ギャンブルは負けて当然。大人としての授業料を払い負け方を学ぶところ、マナーとラインを知るところ」というような価値観。
別の企画でFX投資に手を出し、一晩で何百万、何千万という金額が消える経験から、彼女はかつて漁師の街で知っていた魚の臭い、生活の匂いが染み付いた「お金」と、データ上の数値が変化するだけの「カネ」の違いを実感する。

手で触れることの出来る価値の幅が、人の金銭感覚を左右する。損したくない・得したい それだけが中心になってしまう経済は、人間関係のセンスをも蝕んでいく。
「子どもにマネー教育を」という声には、僕は簡単には賛同しかねるが、良くも悪くも僕たちの社会を流れる血液のような存在「お金」に、無頓着ではいられない。


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第4章
自分探しの迷路は、「カネ」という視点を持てば、ぶっちぎれる。

西原氏は、学生時代にアルバイトをしてお金を稼ぐということに大いに推奨している。お金の重み、叱られるという経験、社会のしょっぱさ。
同時に、働いていく中では沢山、自分の心に嘘をついたり、我慢しなきゃいけないことがある、そういう事が日本の自殺者年間3万人という数字に繋がるのなら、「逃げちゃってもいい」とも言う。

もちろん、一時的な避難場所はずっと担保されている訳じゃない。そんな社会の中で、何の仕事をして生きていくのか。以下の彼女の言葉は非常に参考になると思う。

「カネとストレス」「カネとやりがい」の真ん中に、自分にとっての「バランス」がいいところを探す。それでも、もし「仕事」や「働くこと」に対するイメージがぼんやりするようならば、「人に喜ばれる」という視点で考えるといいんじゃないかな。
自分が稼いだこの「カネ」は、誰かに喜んでもらえたことの報酬なんだ。そう実感することができたら、それはきっと一生の仕事にだって、できると思う。


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第5章
外に出て行くこと。「カネ」の向こう側へ行こうとすること。

この本の最後の章には、フィリピンと同じようなカンボジアのスモーキーマウンテンと、グラミン銀行の事例が紹介されている。

貧困の連鎖で最も恐ろしいのは、「思考停止になってしまうこと」そして「諦めてしまうこと」
それを断ち切る為に必要なのは、単なる自己責任論でも、施しでもない。でも、当事者の強い意識と、外の世界からの誰かの支えが必要なのは確かだ。

「人は生まれた環境を乗り越えることができるか?」
この本に一貫したテーマは、人が働いていくこと、誰かと関係して生きていくことの先にしか見えないのだと答えているように感じた。


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個人的雑感
Not for Profit だからこそ

正直、自分はしんどい程の貧乏を経験したことが無い。裕福だった訳じゃないし、家庭にはそうとうなストレスを頂いて、その後の人生がちょっと普通じゃないものになってしまったけれど、大学の学費も全て払ってもらった。
就職してからも、平均して20万強の手取り収入+年3回ボーナスという今時破格の待遇。一人暮らしの家と車があって、それなりに財布の中身を気にせず外食も出来たし、たまに家具やPCも買えた。

1年前にそんな安定した仕事を辞め、28歳という「いい年」にして無職となった。
東京に行き、普通は学生時代にしか存在しない「インターン」という肩書きでいくつかのNPOを周り、それなりに得るものは多くあったと思う。

だけど、その経験は「資格」や「肩書き」に直接繋がるものではない、会社員時代の経験では、はっきり言ってビジネススキルなんてないに等しい。つまり、今の僕はこの資本主義社会で生きていくにはかなり不利な状況に追い込まれている。
将来のことを考えて、自ら追い込んだといってもいいかもしれない。

自分はかなりの現実/安定志向だ。
将来はビッグになりたい訳じゃなくて、家族で穏やかに暮らしていきたい。だけど、その為には会社に依存せず、自分の手で、力で飯を食っていく力が必要になる。
自分をきちんと経営し、誰かに感謝され、必要とされる仕事をしていかなければならない。同時に、次の時代を切り開いていきたいなら、今はお金にならない仕事も創っていかなければならない。

実家で最低衣食住は保証されているから、今のところ携帯代と社会保険さえ払えれば何とかなってしまう部分もあって、とにかく、ぬるいなと自分で思う。
新しい金融や、寄付市場の更にその先。ソーシャルキャピタルだけで生きていける「お金なんて無くなくたって」を証明しようと思うなら、今の僕はもっと「カネカネ」言わなければならない。

勝つための戦いではなく、負けないために。

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2011年9月29日木曜日

JG18日目「アメリカン・エキスプレス・リーダーシップ・アカデミー」

9/23~25に僕が参加した、ETIC.の研修の正式名称は「アメリカン・エキスプレス・リーダシップ・アカデミー」
そう、カード会社として有名なアメックスと、ETIC. の共催、そして全体監修はMOVIDA JAPAN 株式会社代表取締役の孫泰蔵さんという、贅沢なラインナップ。
(お誘い頂きましたETIC.の野田カオリさん、またその機会をくださったマドレボニータの吉岡マコさん、ありがとうございます)

僕自身は(まだあまり正式には公開出来ないのですが)近いうちにとあるNPOの経営に参画するということで、スタートアップ社会起業家や学生団体リーダーに混じって参加させてもらいました。





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■改めて

3日間がっつりの泊まり込み研修を終えて、改めて配布された資料を見返すと、一番始めの【ごあいさつ】という箇所には、プログラムの主な目的として以下のようなことが書いてあります。

1.ビジョン、振り返り
自らのビジョンを社会の中で再定義し現状の自分/組織とのギャップを再確認する。
2.モデリング
様々な実践者、理論をもとに、自らが目指すリーダーシップスタイルをイメージし、目指すべき方向性を定める。
3.ロードマップ
目指すべきリーダー像に対する現状のギャップをあぶり出し、リーダーシップを発揮している状態をKPI化し行動計画を定義する。

事前の課題としても「ビジョンシートの提出」を頂いていたのですが、今回の研修終了後に求められていたものは
【  自分の、自分の団体の「ビジョン」を明確にし・人に伝え共感を得られる形にし・その実現のための手段を確認する 】
事だったと思います。もちろん、完成版としてではなく今後常にアップデートしていくための基盤/姿勢づくりとして。



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■気付き

最終日には参加者全員でそれぞれのプレゼンを行う という前提のもと、インプットの講義とアウトプットのワーク等は続いていったのですが、その中での気づき。
(以下のスライドは自分のプレゼンから一部抜粋)



◎他の参加者からのフィードバックで気付いた事は、自分の団体は中間支援(基盤整備)のため、ビジョンや目標達成値を自団体+NPOセクター全体で切り分けて、それぞれにアウトプット/アウトカムの区別を明確にしておかないと、相手の実感まで落とし込めないということ。
(それをやると結果どうなるの?という状態)

◎次に、メンターになって頂いたSVP東京代表・岡本拓也さんからの問いかけ、ご指摘での気づきは、自分が重要だと思っていること=相手が重要だと思うこと ではない という、ある意味当たり前なこと。
最終日のプレゼンは4分/5スライド以内という非常にタイトなもの。その前提条件の中で自分が最初に削った要素が、実は最もイノベーティブで社会に発信すべき価値であったということにショックを受けました。
その後、一旦プレゼンを解体し、完全徹夜で作り直したのですが。。。

◎最終的に、プレゼン本番で、かものはしプロジェクトの村田さやかさん始め、他の皆さんの優れた発表とスライドの創り方から気付かされたのは「個人ストーリー」の必要性。
自分が立ち上げのNPOではないとは言え、やっぱりそこへの意識ってきっともっと擦り合わせて語れたはずで。「なぜ、あなたがそれをやらなければならないか?」という問いに答えられていなかったように思います。



◎総じて、最も悔しかったのは、それぞれの気づきが決して「今回初めてのものではなかった」ということ。
客観的な視点の必要性はもちろんのこと、マイストーリーが必要だということは、慶應SFC井上研究室の「マイプロ」を見させてもらって、自分でも実践した経験があるにも関わらず、団体のプレゼンを作成するとなると結構、頭が説明的に切り替わってしまうことに後から気付きました。
まだまだ、それぞれの学びが一つのアウトプットを形作る為に繋がっていないなと反省。

◎KPI(Key Performance Indicators=重要業績評価指数)に関しては、孫さんからも「そこがもう一歩足りない」とご指摘を頂きましたが、これまであまり実践的に触れてこれなかった領域なので、岡本さんの「KPIは目標そのものとは少し違って、その目標を達成するためのキーとなる行動にブレイクダウンし設定すると良い」という言葉を意識して、今後活用出来ればと思います。


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■リーダー?

僕は大学の時、社会学的な「組織運営」をテーマに、リーダーシップ含め色々と勉強していたことがあるのですが、特に今、自分がリーダーとか、社会起業家になりたいとは思っていません。
ただ、今よりも良い社会に向かって進もうとするなら、まず自らが変わり実践していくこと、そしてその変化のプロセスに少しでも多くの人が参画できるような、「デザイン」を考える必要・責任はあるかなと思っています。

研修の2日目にこれまた著名なHRインスティテュート・代表取締役の野口吉昭さんが語ったように、リーダーシップは時代によって変化し、最近ではファシリテーター型のリーダーシップが求められているように感じます。
もはや Lead=導く という単語自体が、整合性を持たなくなってしまっているのかもしれません。

今回ETIC.と共催であるアメリカン・エキスプレスさんの講義でも「社員全てがリーダーシップを発揮出来るように」であるという理念のもと、優れたリーダーの研究から抽出された行動特性を分析/類型化し、社内のある種バイブルとして共通用語を作っていっているとのこと。
ここではそこで紹介されたごく一部分しか転載しませんが、非常に具体的な定義や高パフォーマンスの事例についてもかなり具体的に示されているので、改めて見直すつもりです。

*行動特性(コンピテンシー)
リーダーシップにより成果を生み出す行動を4つのカテゴリーに分類。そして4つのカテゴリーを更に具体化し①~⑧に細分化、定義。
・ Create Our Future(未来を創造する)
①戦略性…広い視野をもって戦略を計画や目標に明確に結びつける。 
②創造力…現状を打破して、革新を推進する準備ができている。
・ Inspire Our People(社員を鼓舞する)
③関係構築力…目標を達成するために、チーム内およびチーム間で労力/リソースを調整する。 
④コミュニケーション能力…率直に、その場で建設的な意見を言う。人の話を良く聞き、協力的である。 
⑤人材育成能力…権限委譲と能力開発を通じて、目標を達成するよう動機付けられ奨励される、コミットメントの高い職場環境を作る。
・ Excite Our Customers(顧客を感動させる)
⑥顧客尊重…前もって顧客のニーズを予測して、具体的な要求を見極める。卓越した価値を確実に提供する。
・ Deliver on the Promise(約束を果たす)
⑦実行力…計画を前もって立てて、プロジェクトを推進するために行動を起こす。状況の変化に対応するために行動を修正する。 
⑧誠実さ、成熟度…自分自身の長所と短所を理解していて、自己啓発に取り組む。頼りになり、親近感があり、率直で、正直である。


最後に、ドラッカーの言葉を引用。
「リーダーシップは資質ではなく仕事である」
これ、すごくステキな考え方ですよね。 

あの場にいたメンバーが決して「選ばれた人間」ではなく、「気付いた一個人」だと思って、「みんながヒーロー」な未来へ、僕は進んでいきたいと思います。

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もっと深く学びたい、という方はネット上に関連リンク見つけましたのでぜひ。
http://diamond.jp/articles/-/1906
http://allabout.co.jp/gm/gc/377805/
http://www.nrf.com/Attachments.asp?id=20443 (PPT)

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2011年9月27日火曜日

JG17日目「困難を乗り越えるリーダーシップ」

ETIC.リーダーシップ研修、学びシェアシリーズ第二弾は、民間から「新しい公共円卓会議」の委員もなさっていた小城武彦氏。
個人的には、今回のプログラムの中で(ワークやシェアを除いたインプット側のセミナーでは)一番刺激を受けた内容でした。

東大法学部卒業後13年務めた旧通産省を飛び出し、初期のカルチュア・コンビニエンス・クラブ(TUTAYAの会社ですね)、そして産業再生機構へ。
カネボウの劇的な事業再建から丸善の代表取締役を経て、出版業界全体の危機を乗り越えるべく丸善CHIホールディングスで、今も困難の真正面で奮闘を続ける氏の生き様に、深い感銘と学びを得ました。

「丸善CHIホールディングス」


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◆2つの大きな問い
「なぜ、貴重な人生を今の仕事に使っている?」
「その仕事は自分の成長のためになっている?」

◆同質性の高い日本組織はムラ化しやすい
・ベンチャー企業はリソースが少ないため、人材の稼働率が常に120%。2~3年で急速に人が成長する。通常の組織では7~8割程度の力。
・なんとなく、白黒付けずなあなあになり「激しい議論は大人げない」とされる。これに対し本当に良い組織の会議は、前後でメンバーが変化する
・組織風土が甘い。マネージャーの考課がぬるく、フリーライダーを黙認している。その結果、個々人の自己評価は高いが業績不振という状態に。
・第三者的視点に立つ評論家が増殖、何か不都合があるとすぐに人のせいにする。
・顧客の都合<上司の都合になっており、マネージャー=偉いと勘違い。仕事を部下に丸投げし、管理職のスケジュールがスカスカに。
・人材は使命を忘却し、人間関係を優先するようになっている。
・なぜその仕事をしている?/自分は成長している?に答えられない社員。大企業ほど機能別で社会との接点が視野に入らず、会社のロイヤリティーが部門の周辺・同僚になってしまう(うちの会社=少人数)日常業務を通じた貢献感の欠如が根本的な原因。
・魔の3文字は「どうせ」減点主義の人事制度+新入社員の問題意識封殺
・欧米は「罪の文化」唯一絶対の存在をモラルとするなのに対して、日本は「恥の文化」他人の目が判断基準。逆に言えば、周りがやっていればOKになってしまう。
・日本文化において「今、ここ」に集約する世界観がある。「過去は水に流す」「明日は明日の風が吹く」

◆経営者として
1)人間観=正直で透明な組織運営、会社を離れて一人の人間としてOKか?
2)企業観=経営理念、社会に存在する理由。利益はあくまで手段
3)ステークホルダー観=従業員※>顧客>株主 ※但し全員ではない
4)トップの専管事項への注力=経営理念の浸透活動と、痛みを伴う施策
5)合理と情理の止揚=株主は合理とグローバル/組織は情理とローカル

◆個人として
1)ミッション=使命は命を使う事、日本人を元気にしたい
2)日本人アイデンティティ=知の巨人、本から学ぶ
3)成長=1年前の自分、10年前の自分と比べる(外部調達不可な右脳能力の開発を優先)
a.先輩から学ぶ
b.人間関係から逃げない
c.苦手なタイプと付き合う 
d.相手の知らない裸の自分をさらす
e.相手の靴を履く=相手の体温を感じる意識
4)リスクを取る=先人達のおかげで、失敗しても死ぬ事はない日本社会
5)自省を怠らない=はじめの大きな2つの大きな問いを常に自分にも

◆ユダヤ人の最後の問い
(死ぬ前に、自分の人生の行いや決断を振り返った時)
「お前はお前であったか。」


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もっと深く学びたい、という方はネット上の音声インタビュー見つけましたのでぜひ。
キャリアアップ・転職のFコミュ動画 → http://career-finders.net/videocast2/t-ogi/


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2011年9月26日月曜日

JG16日目「リーダーシップとイノベーション」

9月の23〜25日、ETIC.のリーダーシップ研修に参加していました。

本を読む時間は全くなかったので、期間中はお休みとJustGivingのページには事前に書いてはいましたが、学びの振り返り含め、印象に残ったプログラムでの学びをここにシェアしたいと思います。 

連続して何日分かをアップしていく予定ですが、初日23日からはこのセミナーの全面監修でもある、孫泰蔵氏(ソフトバンク孫正義氏の弟さんで、ご自身も大変著名な実業家でいらっしゃいます)からの社会起業家の役割とイノベーションについてです。
ここはインプットが多かったのでメモ的ではありますが。


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●アントレプレナーシップとは
技術革新や規制緩和が生み出すイノベーションにより、人々の潜在需要であるニーズを満たす新しいバリュー創造の可能性に“いち早く気付き、実現するという行為”

●心構えとして
「他人はごまかせる、だが自分を納得させることほど難しいことはない」
「楽観的であれ、ただし楽観的になるためにはとことん突き詰めるしか無い」
「Think Big.多く考えろ、小さくまとまるな」
「集中力と発散力の使い分け、目の前だけでなく離れて広く見る鷹の目を」

●リーダーの思考の組み立て方
必ず上位概念を組み立ててから下に降りていく。手法ありきでは必ず失敗するので、下から上には決して進んではならない。(下図を参照)



●ビジョンとは
自分達と社会が将来ありたいイメージ
具体性をともなった視覚的なもの
それを見た人にちからがみなぎるもの
共感できて応援したいもの
視覚に訴えるものが重要!できれば映像で
1分で伝わる深イイ話を参考に

●兄である孫正義氏のアイデア発想法
・問題解決型発想法
日頃困った事、面倒だと思うことをメモにしておく
・逆転発想法(水平思考)
単語長1個に名詞を書き出しておき、めくって出たものの特性を反転させてみる
・複合連結法
単語帳2組に名詞を書き出しておき、めくって出たものの特性を組み合わせてみる

●コンラッド・ヘロウド発想法
・Challenge Thinking
変えたい制約に焦点を定め、制約が無くなった場合の世界を考える
・Idael Thinking
現在地/理想/理想への到達方法を明確にする
・Strech Thinking
現在の状態に対して絶対無理な目標を設定し、その達成方法を考える

●目標と成果
無理と思っている限り新しい方法に取り組めない、焦点を定める必要がある
「目標が行動を促し成果が行動を持続させる」
KPI=Key Performance Indicator 指数設定の重要性
中期目標→短期目標→KPIのブレイクダウン
スケジュールの重要性
・目標を設定しなければ人は動かない
・計画は、現状からの予測(足し算)ではなく、目標値からの逆算(割り算)で作る!

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2011年9月22日木曜日

JG15日目「一流の思考法」

昨日は夜行バスの中真っ暗だったので、
電子書籍を読んでiPhoneのメモで書くということにしました

この本の著者・森本氏はシアトルマリナーズの専属トレーナーであり、2009年のWBCでは日本代表チームのトレーナーも務めています。

日本人では野球にあまり興味が無い人でさえ知らないことはない、超一流のスポーツ選手であるイチローを一番側で支え、身体づくりに貢献してきた経験から書かれたこの本。
何かの分野で一流であるということは、また一流になろうとすることはどういうことかを、具体的に読みときました。



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1.失敗とプロセス

元々陸上の選手であった森本氏が、初めて野球に触れた時の感想に「失敗に寛容なスポーツなんだな」というものがあったという。
陸上が、走るタイムや跳んだ距離など基本的に一発勝負の白か黒なのに対して、野球はいくら極めても毎回ホームランやヒットを打てる訳ではない。そもそも人間である以上無理な話だ。

通常、どんな名打者でも打率は三割そこそこである、逆にいえば10回中7回は失敗ということになる。
しかし、一流の選手はこの「打てなかった」ものを失敗とは捉えないという。

イチローはどんなにヒットを量産し大記録を打ち立てても、自分のフォームやプレーに納得がいかない時があるという。
逆に、ボテボテのゴロでアウトになった時に、自分の中で探し求めていたコツをつかんだとして、興奮していたこともあるそうだ。

一流は、その場の結果に一喜一憂しない。希望通りの結果が出ない時に感情的になるのではなく、冷静に分析し修正をかけ次につなげていく。
その時、それは失敗ではなく、より良くなっていくためのプロセスなのだ。
変化成長し続けるプロセス主義には自然と結果がついてくる。周囲の評価ばかり気にする結果主義は、逆にマイナスのスパイラルにはまりかねない。

 
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2.無意識の力

では、失敗を常に成長の糧にしていくには、また失敗を減らしていくにはどうしたら良いか。
森本氏はそこに「無意識」の重要性を説く。

私たちが日々当たり前のように行う、例えば歯磨き、例えば通勤の道のり、そこに失敗はあるだろうか。よっぽどのトラブルが無い限りあり得ないし、またその判断基準もないだろう。

ただ、もし歯医者に行ったその場で先生の前で磨いてくださいと言われたり、出張で全く違う場所に行けと指示がでたら、いつもと異なる状況に対して焦って疲れたり、失敗する可能性が出てくるかもしれない。

本番で力を発揮するのに必要なのは、日常の延長線上として無意識に自然に行動できる準備をしておくことだ。
イチローは自分の身体のメンテナンスのため、ストレッチには他の選手より2~3時間多くの時間をかけるという。下準備あれこその怪我の無い好成績だと言える。

自分に必要な準備を自分で見つけ、時間をかける。それは特にチームであればこそ、短所の補完ではなく長所を徹底的に伸ばすことの方が良いと森本氏は語る。


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3.4つの型づくり

無意識に行動できるようにするためには、自分なりの「型」を見つけることが重要だという。

●一日の型
イチローは常にベストな自分を維持するため、毎日の行動はほぼ同じ時間に同じことをし、ルーティーン化しているという。
食事の内容や、通る道すら固定しているというから驚きだ。

●仕事モードに入る型
準備から本番に移行する際、野球選手ならいわゆるアップやストレッチを行うことで徐々に身体や頭を戦闘モードに移行する。
ビジネスマンも、仕事を始める状態にするために朝のシャワーやランニング、コーヒーなどスイッチを決めておくことが生理学的にも精神的にも非常に効果的だという。
アメリカのジムやコーヒーショップが早朝から開いているのはこのためだという。

●プライベートになれる型
同時に、忙しい日々の中で興奮状態から意識を戻し、リラックスしてすぐに休息に入れることも重要だという。
本書の中では、腹式呼吸や半身浴などを例にあげている。

●つまづいた時に立ち直る型
どんなに日常をルーティーン化していても、想定外のトラブルや変更が避けられないことがある。しかし、型を持っていればそれに対して調整・修正をかけていく対応力を持つことが出来る。
イチローがメジャーリーグに行ってバッティングのタイミングを変更するのに3日しかかからなかったように、また、日常に当てはめるなら、料理のレシピがあれば少し甘く、濃いめに、などのオーダーに対応できることと同じだ。


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4.道に生きる

一流の仕事をして、成果を出すために最も必要なことは何か。森本氏が多くのプロ選手と関わり出した結論は「道」を見つけ「道」に生きることだった。

一度はトレーナーとしての道を絶たれ、営業マンとして働いてから復帰した経験からは、志を抱きながら、今できる最善を尽くす姿勢と強い意思を感じさせる。

道は他の誰かに決められるものではない。自分が設定し、自分で評価し、日々を歩いていくものだ。
一流に「失敗」という概念が無いのと同じように、ライバルや、メディアの評価に一喜一憂しない。過去の栄光に縛られず、しかし昨日の自分と今日を比較してより良くなろうとし、未来に向かい続ける先に道はある。

また同時に、道は自分だけのエゴを追っても定まらない。チームとしての役割を考え、自分が果たすべき使命を考える。1番バッターにはヒットが、4番バッターにはホームランが求められる様に。

最終的にこの本は、道を目指す、成果を出す、そのための準備をするのに最も必要なことはバランスの取れた身体づくりであるという、トレーナーらしい結論で締められている。
それはスポーツ選手だけではなく全てのビジネスマンにおいても、時間の管理、体調管理、姿勢や食事睡眠、これらがパフォーマンスの大きな部分を占めるのだという。

このためのより具体的なストレッチ、呼吸法などは本書に記載されてあるので、ご興味あればぜひ一読頂きたい。
 
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2011年9月21日水曜日

JG14日目「『自分ごと』だと人は動く」

JustGiving14日目、自分が始めたチャレンジが、コレクティブハウジング全国大会スタッフにむしろダメージを与えているのではないかと不安な今日この頃・・・汗

↓他にもこんなチャレンジが!! (おススメは腹筋w)
http://justgiving.jp/charity_list?charity_q=NPOコレクティブハウジング社

さて、そんなこんなで今日僕の選んだ本はこちら。
「当事者意識」という言葉にも近い「自分ごと」
NPOが目指す(と僕は思う)全ての市民に居場所と役割がある社会に向けて、僕たちが探すコミュニケーションとは何かを考えました。

キー・ワード重視の本だと考えたので、久々のスライド形式です!!
こちらに公開していますので、ご覧下さい。
https://picasaweb.google.com/112974527783388689191/JG14

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2011年9月19日月曜日

JG13日目「社会起業家という仕事」

JustGiving13日目は昨日の宣言通り、連続で「社会起業家という仕事(チェンジメーカーⅡ)」を題材にしました。

第一作目と同じく、17のテーマ/20名以上のインタビューという切り口で創られたこの本は、やはりそれぞれ手に取る方によって心に響くポイントは異なると思いますので、ぜひ一度書店でパラパラとめくるだけでも、ぜひ。


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1.事業としてのソーシャル

【ベストガード・フランドセン】は、世界の貧民のための人道商品の研究/開発/販売を行っている。
マラリヤを防ぐ為に効果的な殺虫剤織り込み蚊帳である「パーマネット」が2003年に登場以来、その類似品を生産する企業が数社表れたことを、創業者の【
ミケル・ベストガード・フランドセン】は喜んでいる。それは単純に利潤を追求することではなく、人道製品という市場を創出し、競合製品がクオリティを高めていくことを良しとした彼の広い視点によるものだろう。

日本の社会起業家の代表とも言えるのは【駒崎弘樹】病児保育を中心としたサービスで、子育てと自己実現の両立を切り開く【NPOフローレンス】を立ち上げた。
フローレンスは共催保険型のサービスで会費を収益源としているが、当初その価格をあまりに最低限に設定していたため、半年経った時点で値上げに踏み切ったのだが、本書にあるその時の会員の反応が驚きである。
「財務諸表の人件費が少ないので心配していました」「会費を値上げして経営が成り立つようにしてください」「フローレンスが無くなったら困るのでどんな協力も惜しみません」
通常は消費者に対して安ければ安い方がサービスといったような風潮がある中で、本当の意味で必要とされ、利用者が仲間として支える事業を行うのが、社会起業家と呼ばれる仕事なのだろう。


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2.心の在り方

子どもたちの中に共感の力を育て、暴力やいじめをなくす【ルーツ・オブ・エンパシー】はそのプログラムの中心に「赤ちゃん」を触媒とするという非常にユニークな取り組みだ。
親を目の前で殺され心に深い傷を負い暴れたばかりいた少年が、赤ちゃんとのやり取りの中で心を触れ合わせ、笑顔を取り戻した。彼がその直後にインストラクターに向けて発したと書かれている「誰からも愛されたことがなくても良いパパになれるの?」という言葉は、押さえ込まれていた人間性が溢れ出した瞬間と言えるだろう。

一方、【インターナショナル・ブリッジス・トゥ・ジャスティス】代表の【カレン・チェ】は、犯罪を不当に裁く法律システムに対し、強い憤りと正義感を持って活動しているが、「政府を的に回して熱血で正義を訴えるような、自己陶酔型の人が何かを変革したためしがない」ときっぱりと語る。

社会起業家は、既存の数字だけで説明できるビジネスとは異なり、人間の根本的な感情や本当に大切にしたいものに訴えかけるが、そのプロセスはあくまで戦略的であり、自分の正しさを押し付けるようなことはしない。


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3.当事者に寄り添う

フリーターがホームレスに転がり落ちていかない、もしくはそこから這い上がる為の、日雇い仕事紹介機能を併設した短期滞在住居施設を運営するのは【エム・クルー】代表取締役の【前橋靖】だ。
彼自身がホームレスの経験者であり、彼ら自身の社会的弱者としての「自己憐憫」や「被害者意識」という思考の癖がまさに自分ごととして理解出来るという。
「フリーター問題はどこまで彼らに寄り添えるかがカギ」「彼らはやる気がない訳ではなくて、居場所とチャンスを与えて辛抱強く待てば必ず立ち直る」と語るその姿勢は、人への強い信頼と自信を感じさせる。

【パラン・パル・ミル】は、貧しい移民や親に放任され充分な愛情が受けられない子ども達に、里親とのマッチングを行う。1990年の設立からこの本が発刊された2007年時点で
2700組を超える縁組みを成功させているのは、代表である【カトリーヌ・オンジョレ】の幼い頃の経験と無関係ではないだろう。
貧しさと政府の政策により強制的に里親を点々とさせられたこと、その後叔父の深い信頼で大学を卒業し教師になった事などの経験が絡み合って今の彼女の問題意識と強い情熱を形成している。

巻末の解説では、社会起業家フォーラム代表の【田坂広志】が、「原体験」という単語をしばしば使用している。
他の誰でも無い、自分自信が出会った社会の矛盾や、強く共感したことは、「この問題を解決するのは自分の使命だ」という、必然性の意思の力を呼び起こす。
日々見過ごして来た小さな違和感を「こころのさざ波」とし、自分の内なる声に耳を傾ける。その時、我々一人一人が社会と向き合い、接続している、自分から何かを変えていける「ソーシャル・アントレプレナー」(社会起業化精神)を手にするのだろう。


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4.広がりへ

余談としてだが、この本を読んだ時に残る違和感の一つは「ほぼ全ての社会起業家がエリートである」という事実だ。
両親が学者や芸術家、著名な経済人であること、若いうちに海外留学をした事、有名大学で再先端の研究に心血を注いだ事。もちろん、幼い頃の苦境を乗り越え、這い上がった人もいるが、やはりその才覚や努力は、凡人のそれとは明らかに違う。

この本を読む年齢層の大半は、これからエリートになる世代ではない、「既にエリートである」か「既にエリートではない」かのどちらかだ。
もしこの事実だけをピックアップするなら、「所詮は一部の選ばれた人間か、不屈の精神を持つ努力家でなければ社会は変えられない」という結論に至り、「では社会起業家達に任せておこう」というマインドになってしまう、それでは、社会が本当に変化したとは言えない。

しかしきっとこの本が伝えたいことは、そうではないと思う。

確かにソーシャル・アントレプレナーの創成期は、これまでの社会の壁を突破すべく、ごく一部のエリートの類い稀なる力が必要だったに違いない。
けれど、そこで社会のシステムや人々の思い込みという分厚い壁に「事例」という小さな穴をあけた事、また、その手法をケーススタディとして次世代に残した事は、きっと次に続く変革の大きな助けになるだろう。

これまで一人のスーパーマンが成した事を、次は3人の努力家が力を合わせる事で実現できるかもしれない。その更に次の時代には、もっと多くの、ごくごく普通の日常を生きる人々の力を集め、社会を変える事が出来るようになっているだろう。
むしろ、その力を発揮するプロセスを開放することそのものが、本当の意味で「社会を変える」ということかもしれない。



誰しもが 変化の当事者 であるに違いない。 

「チェンジメーカー」というタイトルに込められた思いや、社会起業家達の志、我々がどう受け止め、次に繋いでいくのだろうか。

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